印刷クーポンの効果が5倍以上!上智大学の研究が示す紙の力とデジタルの融合戦略
デジタル施策が主流となる中でも、「紙」の持つ影響力は無視できません。
特に、販促において印刷物がどれほどの効果をもたらすのか、明確なデータに基づく提案は、
印刷会社にとって非常に重要な武器になります。
今回は、上智大学と富士フイルム社が実施した大規模実験から明らかになった「印刷クーポン」の驚くべき効果をご紹介します。
上智大学の研究チームは、富士フイルム社と連携し、印刷されたクーポンとオンラインクーポンの
利用率についての比較実験を行いました。
この実験では、全国規模で消費者に両タイプのクーポンを配布し、どちらがより多く利用されるのかを検証しました。
その結果は衝撃的で、印刷版クーポンの償還率(実際に使用された割合)は、
オンラインクーポンの5倍以上にのぼるというものでした。
研究結果からは、以下のポイントが特に注目されました。
・印刷版クーポンの償還率は、オンライン版の5倍以上。
・ブランドへの愛着が低い消費者ほど、紙のクーポンを選びやすい傾向。
・紙クーポンは、消費者の行動意欲を強く刺激する可能性がある。
これらは、印刷物が単なる情報提供ツールではなく、消費者の心理や行動に働きかける
「販促の起点」として機能していることを示しています。
重要なのは、「紙かデジタルか」という二者択一ではなく、両者の特性を理解し組み合わせることで、
より高い効果を発揮できるという視点です。
・紙のクーポンで目に留まる特典情報を伝える。
・QRコードの効果測定方法を活用し、読み取りログを取得して効果を可視化する。
・デジタルクーポンへ誘導し、その場で利用可能にすることで、利用率をさらに向上させる。
このように、紙を入り口とし、デジタルへと繋ぐ導線設計が今後のスタンダードになっていくでしょう。
この研究結果を営業や企画提案に活かすには、以下のような施策が考えられます。
「紙クーポンは効果が高い」という研究結果を根拠に、キャンペーンや集客施策における印刷物の活用を提案できます。
バリアブルQR(可変QR)を使えば、1枚ずつ異なるQRコードで効果を計測可能です。
どのクーポンが読み取られたか、誰が使ったかをデータで確認できます。
デジタルスタンプカードやオンライン抽選、LPといったコンテンツとの連携で、
印刷物がより長く記憶に残る体験として活用できます。
こうした提案の中心にあるのが、ノーコードツール「キュリア」です。
キュリアは、スマートフォンを活用した集客コンテンツを誰でも簡単に作成できるクラウドサービスです。
印刷会社にとって特に有効なのが、以下の機能です。
・バリアブルQRや背景画像が設定可能なQRコードを簡単に作成可能。
・抽選、スタンプラリー、フォーム、フォトフレームなど20種類のテンプレートを搭載。
・外注せず社内で完結でき、提案スピードも向上。
印刷物にキュリアを連携させることで、「ただの紙」から「体験を生み出すツール」へと進化させることができます。
今回の上智大学の研究は、印刷物の価値を数値で証明する大きな後押しとなりました。
特に、消費者の行動変容に与える影響の大きさは、印刷会社にとっても新たな提案材料になります。
紙の力を最大限に引き出すためには、デジタルとの併用がカギです。
今後の提案では、印刷物だけで完結させるのではなく、「体験を設計する」という観点から、
デジタル施策を組み込んでみてはいかがでしょうか。
印刷会社だからこそできる「紙×デジタル」の新たな価値提供を、今こそ始めてみましょう。
【参考サイト】印刷版クーポンの有効性を大規模実験で検証|上智大学