印刷会社が今こそ始めるべき!マーケティングと営業の連携術
印刷業界を取り巻く環境は、ここ数年で大きく変化しました。
紙媒体の需要が一定の役割を果たしながらも、営業の在り方には
「デジタルをどう活用するか」が問われる時代になっています。
とはいえ、新規顧客の獲得は簡単ではありません。
一方で、過去に名刺交換をしたまま、眠っている顧客情報がある印刷会社も多いのではないでしょうか。
今回は、印刷会社が今すぐ取り組める「名刺からはじめるデジタル営業戦略」をご紹介します。
新規開拓の前に、すでに何らかの接点があった方々との関係性を再構築し、
売上につなげるための実践的な方法をお伝えします。
「名刺管理」はできているようで、実は徹底されていない企業が多くあります。
特に営業担当者が個人で保有している名刺は、会社にとっての“隠れた資産”とも言える存在です。
まず取り組むべきは、社内にあるすべての名刺を集約し、データベース化することです。
顧客管理ツール(CRM)が導入されていない場合でも、エクセルなどの簡易的な台帳でも構いません。
この作業を通じて、会社全体でどれほどの接点が存在しているかを「見える化」することが、
戦略的な営業活動の第一歩になります。
名刺を集めた後は、次の3つに分類してみてください。
・既存顧客:現在も継続的な取引がある企業
・未既存顧客:接点はあるが、まだ取引がない企業
・休眠顧客:最後の取引から1年以上経過している企業
このように分類することで、それぞれの属性に応じたアプローチ方法が見えてきます。
特に未既存顧客と休眠顧客は、新規開拓よりも営業ハードルが低く、成果につながりやすい対象です。
名刺交換の記録があるとはいえ、いきなり電話や訪問をしても相手に警戒される可能性があります。
そこでおすすめなのが、メールマガジンやダイレクトメール(DM)の送付です。
特に、DMにはQRコードを活用すると効果的です。QRコードをスキャンしてもらうことで、
次のような行動データが取得できます。
・誰がスキャンしたのか
・何時に、どのページにアクセスしたのか
このような情報を活用することで、次のアプローチに活かすことができます。
QRコードの効果測定については、こちらの記事も参考になります。
関連記事:QRコードの効果測定方法
一度接点を持った顧客に、メールやDMを送るだけで終わらせてはいけません。
例えば、メールの開封履歴やQRコードのスキャン履歴から「興味を示した顧客」をリストアップすることができます。
そのうえで、関心を持ってくれた相手に電話をかける、という流れにすれば、
「反応のあった相手にだけ効率よくアプローチできる」という、理にかなった営業が可能になります。
このように“反応ベース”の営業は、従来の飛び込み営業よりも成果に結びつきやすいのです。
電話でのアプローチは、即座に契約に至るとは限りません。
しかし重要なのは「接点を再構築できたこと」です。
過去に何かしらのやりとりがあった方との再接点は、営業活動の土台として非常に有効です。
例えば、以下のようなフレーズで電話を始めるとスムーズです。
「以前、名刺交換をさせていただいた◯◯印刷の△△です。今回、印刷物に関連する新しいご提案がありまして…」
無理に売り込まず、あくまで“きっかけ作り”として話す姿勢が信頼関係の構築につながります。
一度接点ができた後は、定期的な情報発信が欠かせません。
・印刷の新サービス
・展示会出展情報
・季節キャンペーンのお知らせ
・実績紹介や事例紹介
こうした内容を定期的に配信することで、お客様から「役に立つ情報をくれる会社」として認識してもらえます。
この活動をナーチャリング(育成)と呼びます。
商談のタイミングが来た時に真っ先に思い出してもらえるよう、関係性を維持していくことがポイントです。
ここまで紹介したマーケティング施策を支えるツールとして、当社のキュリアをご紹介します。
キュリアは、印刷会社でも簡単にデジタルコンテンツを作成できるノーコードツールです。
・抽選、ガチャ、おみくじ、スタンプラリー、クーポンなど20種類のスマートフォンコンテンツが作れる
・クラウド型なのでいつでも・どこでも編集可能
・使い放題プランで外注コストを削減
・背景画像付きのデザインQRコードを簡単に作成可能
・効果測定機能で、誰がいつコンテンツにアクセスしたかも把握可能
DMにデザインQRを使うことで、印象的なビジュアルを演出しながらも、高精度なログ取得が可能になります。
関連記事:デザインQRとは?
また、フォームやLPを組み合わせることで、申込・注文・アンケート収集なども一元管理ができます。
関連記事:フォームの活用方法10選
営業活動のデジタル化と聞くと、大がかりな仕組みが必要だと感じるかもしれません。
しかし、まずは「名刺の整理」や「過去の接点を掘り起こす」といった小さな一歩から始めることで、
確実な成果へとつながっていきます。
印刷会社が「印刷+デジタル」で提案できる幅を広げることは、競合との差別化にも直結します。
ツールやノウハウをうまく活用しながら、お客様との関係を深める取り組みをはじめてみてはいかがでしょうか。