見た目で守るQRコード!詐欺を防ぐために今注目の「デザインQR」とは?

近年、QRコードは私たちの生活に深く浸透しました。
キャッシュレス決済、イベント参加、デジタルスタンプラリーなど、さまざまなシーンで活用されています。
しかし、QRコードの普及に伴い、その利便性を悪用した詐欺や不正行為も急増しているのが現状です。
警察庁の発表によると、2025年1月から9月までの特殊詐欺被害額は965億3000万円で過去最悪を記録しました。
その中でも、QRコードを利用した「クイッシング」と呼ばれる詐欺手口が注目されています。
さらに、国民生活センターに寄せられたQRコード関連の相談件数は、2024年4月時点で累計400件を超え、
今後もさらに巧妙化すると予測されています。
このような背景から、企業や自治体がイベントやキャンペーンを実施する際には、
「安全性の高いQRコード」の導入が不可欠になってきました。
そこで注目されているのが「デザインQR」です。
デザインQRは、オリジナリティのある見た目を実現するだけでなく、
偽造防止やブランド保護といったセキュリティ面でも優れた効果を発揮します。
本記事では、デザインQRがなぜセキュリティに強いのか、実際の詐欺事例を交えながら解説し、
企画担当者が安心して導入できる活用方法をご紹介します。
デザインQRとは、背景画像や色、形をカスタマイズできるQRコードのことを指します。
一般的なQRコードは白黒のモノトーンデザインですが、デザインQRは企業ロゴやキャラクター、
ブランドカラーを取り入れることが可能です。
従来の白黒QRコードは、どの企業が発行しても見た目がほぼ同じため、「本物かどうか」を見分けることが困難でした。
一方、デザインQRは独自の背景画像や色を設定できるため、視覚的に「公式のQRコード」であることを示すことができます。
デザインQRでは、企業やイベントのブランドイメージに合わせた自由なデザインが可能です。
例えば、商業施設であれば施設のロゴを背景に配置したり、
自治体イベントではマスコットキャラクターを組み込んだりすることができます。
デザインQRの最大の特徴は、見た目のオリジナリティがそのままセキュリティ対策になる点です。
独自のデザインを施すことで、第三者が簡単に複製できない仕組みを構築できます。
さらに、ユーザーにとっても「このデザインは○○社の公式だ」と認識しやすくなるため、偽物を見抜く判断材料となります。
デザインQRについてさらに詳しく知りたい方は、デザインQRとは?の記事もご参照ください。
デザインQRの重要性を理解するために、まずは実際に発生したQRコード詐欺や不正事例を見ていきましょう。
「クイッシング」とは、QRコードを利用したフィッシング詐欺の総称です。
トレンドマイクロ社の調査によると、2025年5月21日時点でクイッシングを目的としたフィッシングメールが多数確認されています。
手口としては、実在する企業やクレジットカード会社を装ったメールにQRコードを添付し、
受信者を偽サイトへ誘導するというものです。
メール本文には「【重要】不正利用監視通知」といった件名が使われ、緊急性を演出することで冷静な判断力を奪います。
QRコードを読み取ると、本物そっくりの偽サイトが表示され、アカウントIDやパスワード、
クレジットカード情報の入力を求められます。
このように、QRコードはリンク先のURLが見えないため、ユーザーが安全性を事前に判断できないという弱点があるのです。
トレンドマイクロ|QRコード詐欺(クイッシング)とは?よくある手口や対策について解説
インターネットショッピングを利用した消費者を狙った返金詐欺も報告されています。
トレンドマイクロ社が紹介している事例では、商品購入後に販売者を名乗る人物から
「商品が欠品しているため、ペイペイで返金します」という連絡が届くというものです。
その後、LINEでQRコードが送られてきて、「返金を受け取るために認証コードを入力してください」と指示されます。
しかし実際には、この操作は「返金を受け取る」のではなく「送金する」操作だったため、
被害者は合計25万円もの金額を詐欺師に送金してしまいました。
読売新聞の報道によると、この手口による被害は2024年10月時点で総額1億5000万円に達しており、
警視庁が注意を呼びかけています。
国民生活センターによると、このような返金詐欺の相談件数は年々増加しており、注意喚起が続けられています。
トレンドマイクロ|QRコード詐欺(クイッシング)とは?
読売新聞|「QR決済で返金は詐欺疑って」…通販サイトの詐欺被害1億5000万円
国民生活センター|引き続き返金詐欺に注意!「○○ペイで返金します」と言われたら詐欺を疑って!
郵送やメールで無差別に送られてくるQRコードによる被害も確認されています。
トレンドマイクロ社の報告によると、受信者が興味を持ちそうな「お得なクーポン」や「限定キャンペーン」
といった文言とともにQRコードが送られてきますが、これを読み取るとマルウェアに感染したり、
個人情報が不正に取得されたりする危険性があります。
特にHTMLメールの場合、メールを開いただけでウイルスに感染するケースもあるため、
不審なメールやメッセージは開かないことが重要です。
同社の調査では、QRコードを添付したフィッシングメールが月間約25万件確認されており、
その手口は今後もさらに巧妙化すると予測されています。
オンライン上の被害だけでなく、実店舗でのQRコード貼り替えによる被害も発生しています。
日本テレビの報道によると、電車内の広告に掲載されていた正規のQRコードの上に、
偽のQRコードが貼られていた事例がありました。被害者が広告のQRコードを読み取ったつもりが、
実際には「正体不明の文書ページ」に誘導されてしまったのです。
このような物理的な貼り替え行為は、電車内広告だけでなく、飲食店や小売店の決済用QRコードでも発生するリスクがあります。
正規のQRコードの上に偽のQRコードを貼られた場合、顧客が支払ったつもりの代金が、
実際には詐欺師の口座に流れてしまうという深刻な被害につながる可能性があるのです。
特に、フードコートやセルフサービス形式の飲食店など、QRコード決済が広く利用される場所では、
定期的にQRコードが本物であるかを確認する必要があります。
Yahoo!ニュースの報道によると、2025年1月から9月の特殊詐欺被害額は965億3000万円で過去最悪を記録しており、
その背景にはQRコードを悪用した詐欺の急増があると指摘されています。
Yahoo!ニュース|『特殊詐欺』被害『過去最高』の背景:なぜ『QRコード』は新たな詐欺の温床になったのか
QRコード詐欺がこれほど多発している背景には、QRコードそのものの構造的な問題があります。
一般的なQRコードは白黒のモノトーンデザインであるため、どの企業が発行したものでも見た目がほぼ同じです。
これにより、ユーザーは「このQRコードが公式のものかどうか」を判断する手段を持ちません。
例えば、商業施設の抽選イベントで使用されるQRコードと、詐欺師が作成した偽のQRコードが並んでいたとしても、
見た目だけでは区別がつかないのです。
この「可視性の低さ」こそが、QRコード詐欺を容易にしている最大の要因と言えます。
QRコードを読み取った後、どのURLに遷移するのか、どこに送金されるのかといった情報は、ユーザーには見えません。
この「ブラックボックス化」により、ユーザーは知らず知らずのうちに不正なサイトにアクセスしたり、
詐欺師の口座に送金したりしてしまいます。
特に決済や送金の流れが複雑になるほど、不正を見抜くことは困難になります。このような構造的な問題が、
QRコード詐欺の被害を拡大させているのです。
では、なぜデザインQRはセキュリティ面で優れているのでしょうか。
ここでは、デザインQRが持つ偽造防止機能について詳しく解説します。
デザインQRの最大の強みは、独自のデザインによって「複製困難性」を高めている点です。
一般的な白黒のQRコードは、スマートフォンのアプリやWebサービスで簡単に生成できます。
しかし、企業ロゴやブランドカラーが組み込まれたデザインQRは、デザインソフトで作成しようとしても
QRコードが正常に読み込めなくなってしまうため、第三者が同じものを複製することは極めて困難です。
さらに、背景画像に企業固有のデザイン要素を入れることで、「見た目での真贋判定」が可能になります。
ユーザーは、「このロゴが入っているから公式のQRコードだ」と瞬時に判断できるようになるのです。
デザインQRは、デフォルトの白黒QRコードと見た目が大きく異なるため、
ユーザーに「これは公式である」という認識を強く与えることができます。
例えば、イベント会場で配布されるチケットや抽選参加用のQRコードに、
主催者のロゴやキャラクターが入っていれば、参加者は安心してQRコードを読み取ることができます。
逆に、白黒の一般的なQRコードしか提示されていない場合、参加者は「本当に公式のものか?」と疑念を抱く可能性があります。
このように、デザインQRは「公式認証感」を演出することで、フィッシング詐欺や不正アクセスのリスクを大幅に低減します。
さらに、クーポンやプレゼント企画においても、デザインQRを使用することで安全性が向上します。
不正な複数応募やBOTによる自動応募を防止する効果が期待できるため、
公平で信頼性の高いキャンペーン運営が実現できるのです。
デザインQRは、さまざまなシーンで安全性を高める役割を果たしています。
ここでは、実際の活用例をご紹介します。
商業施設で開催される抽選イベントでは、偽物の抽選参加を防止することが重要です。
デザインQRを活用すれば、施設のブランドロゴやキャンペーンビジュアルを背景に配置することで、
「公式の抽選イベント」であることを明確に示すことができます。
これにより、偽のQRコードが貼られていた場合でも、参加者が違和感を持ち、不正を未然に防ぐことが可能になります。
また、抽選結果の画面にも統一されたデザインを採用することで、参加者に安心感を与え、
ブランドの信頼性を高めることができます。
自治体が主催するデジタルスタンプラリーでは、スタンプ取得の不正を防止することが課題となります。
デザインQRを各チェックポイントに設置することで、
参加者は「このQRコードが公式のスタンプポイントだ」と視覚的に判断できるようになります。
自治体のマスコットキャラクターや地域の風景を背景にしたデザインQRは、参加者にとって魅力的であり、
かつ信頼性のある回遊体験を提供します。
さらに、デザインQRを活用することで、スタンプラリーそのものがSNSでシェアされやすくなり、
地域のプロモーション効果も高まります。
プレゼント企画やキャンペーン応募の際には、複数応募やBOTによる不正応募を防止する仕組みが必要です。
デザインQRを利用することで、本人認証済みの公式QRコードであることを明示し、不正な応募を抑制できます。
特に、バリアブルQR(個別ID付きQRコード)と組み合わせることで、一人一回の応募制限を厳格に管理することが可能になります。
これにより、公平で透明性の高いキャンペーン運営が実現し、参加者からの信頼を獲得することができます。
デザインQRを導入する際には、いくつかの注意点を押さえておくことで、さらに安全性を高めることができます。
デザインQRを作成した後は、必ず複数のスマートフォンで読み取りテストを実施しましょう。
背景画像の色やデザインによっては、QRコードの読み取り精度が低下する場合があります。
特に、背景色とQRコードのコントラストが弱い場合、読み取りエラーが発生しやすくなります。
テストを怠ると、イベント当日に「QRコードが読み取れない」というトラブルが発生し、
参加者に不便をかけてしまう可能性があります。
事前にしっかりと動作確認を行うことが重要です。
デザインQRを印刷物に使用する場合、印刷品質にも注意が必要です。
印刷ズレや色合いの変化によって、QRコードが正常に読み取れなくなるリスクがあります。
特に、小さいサイズでの印刷や、光沢のある用紙への印刷は読み取り不良を引き起こしやすいため、
十分な余白とサイズを確保しましょう。
また、屋外に設置する場合は、雨や日光による劣化も考慮し、耐候性のある素材を選ぶことをおすすめします。
デザインQRの効果を最大限に引き出すためには、運用面での工夫も欠かせません。
バリアブルQRと組み合わせる
バリアブルQR(可変QR)とは、個別のIDを持つQRコードのことです。
デザインQRにバリアブル機能を組み合わせることで、一人ひとりに異なるQRコードを発行でき、
不正な複製や転売を防止できます。
例えば、イベントチケットに個別IDを埋め込むことで、同じQRコードが複数回使用されることを防ぎ、
入場管理を厳格に行うことができます。
効果測定と連動させる
デザインQRには、アクセスログを取得する機能を組み込むことができます。
これにより、どのQRコードがどれだけ読み取られたか、どの時間帯にアクセスが集中したかといったデータを収集できます。
効果測定を行うことで、キャンペーンの成果を可視化し、次回の企画に活かすことができます。
さらに、不正なアクセスパターンを検知することで、セキュリティ対策を強化することも可能です。

ここまで、デザインQRの重要性とセキュリティ上のメリットについて解説してきました。
しかし、「デザインQRを導入したいけれど、制作に時間やコストがかかるのでは?」と不安に思う方もいらっしゃるでしょう。
そこでおすすめしたいのが、ノーコードツール「キュリア」です。
キュリアは、スマートフォンでのコンテンツ作成に特化したノーコードツールです。
プログラミングやデザインの専門知識がなくても、直感的な操作で誰でも簡単にデザインQRを作成できます。
キュリアの最大の特徴は、QRコードの背景に好きな画像を設定できる「デザインQR」機能です。
企業ロゴやキャンペーンビジュアル、マスコットキャラクターなど、
自社のブランドに合わせたオリジナルのQRコードを作成できます。
同じことをデザインソフトで作ろうとしても、QRコードが正常に読み込めなくなってしまうため、実現は困難です。
しかし、キュリアを使えば、デザイン性と機能性を両立したQRコードを、即日で導入することが可能になります。
キュリアで作成されたデザインQRは、作成後に自動的に読み取りテストが行われるため、安全性が確保されています。
読み取りエラーが発生しやすいデザインには警告が表示されるため、事前にトラブルを回避できます。
キュリアには、QRコードのアクセス数や読み取り時間、ユーザーの行動分析ができる効果測定機能が標準搭載されています。
これにより、キャンペーンの成果を数値で把握し、次回の企画に活かすことができます。
また、不正なアクセスパターンを検知することで、セキュリティ対策をさらに強化することも可能です。
従来、デザインQRを含むキャンペーンシステムの構築は、外部の制作会社に依頼する必要がありました。
しかし、キュリアはクラウド型のサービスであるため、インターネット環境さえあれば、いつでもどこでも作成・管理が可能です。
さらに、仕様変更が発生した場合でも、自社で即座に対応できるため、外注費用を大幅に削減できます。
20種類のテンプレートを活用して、抽選、ガチャ、おみくじ、スタンプラリーなど、
さまざまなコンテンツを作り放題で利用できる点も、キュリアの大きな魅力です。
このように、キュリアを活用すれば、セキュリティ対策とコスト削減を同時に実現できるのです。
QRコードの普及に伴い、詐欺や不正行為のリスクも高まっています。
しかし、適切なセキュリティ対策を講じることで、これらのリスクを大幅に軽減することが可能です。
デザインQRは、単なる「見た目の工夫」ではなく、「信頼性の証」として機能します。
独自のデザインを施すことで偽造を困難にし、ユーザーに安心感を与えることができるのです。
特に、商業施設や自治体、スポーツイベントなど、多くの人が集まる場所では、
セキュリティリスクを意識したQRコード設計が今後は常識となるでしょう。
そして、誰でも簡単に導入できる「キュリア」を活用すれば、専門知識がなくても安全性の高いデザインQRを作成できます。
外注費用を削減しながら、即時対応が可能なクラウド型のサービスであるため、企画担当者にとって心強い味方となるはずです。
安心・安全な企画運営を実現するために、ぜひデザインQRの導入を検討してみてください。